生命の樹

みんぱくで観たミラーワーク。

インドの、花嫁さんの衣装にぎっしりと施されていた。

「邪視」という、信仰があるそう。
眼差しや視線に宿る力が災いをもたらすという信仰。

刺繍は染めや織りのように大がかりな道具を必要とせずに文様表現が可能なので、放牧遊牧生活をしている民族の女性たちは家事や育児のわずかな時間をみつけては、みずから身につける衣装や、娘の婚礼のための持参財を仕立てそこに刺繍をほどこしてきたそう。

そんな、婚礼や、命名などの、人生の、人から羨まれるようなおめでたい通過儀礼において沢山のミラーが施された刺繍布を身につけたという。…邪視よけ。

美しいものを身につけたい、身につけさせたいというだけでない、人間の深層心理。ハッとした。


ミラーワークへの、思いが深まった。


みんぱくフィールドワークで出会ったミラーワークを娘にも振り返ってもらいたくて、小さい生命の樹に、ミラーを留つけさせてみました。

チェーンステッチで土台を作った上にボタンホールでかがる。難しいようで思いの他シンプルな作業。だけど力の加減が、やっぱり難しい。ぎっしりと留つける、インドの女性たちへの敬意を感じて。感じてくれたかな。


…卒研、最後まで頑張ってね。



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